いつも寝起き?って聞かれます。。

自称日本で一番詳しい方の業界人の表じゃ書けないDAW関連本音レビュー とMixテクニックをつらつらと書いていきます。

プロでも使えるMIXテクニック 実際のMixの流れ編 Vol.17: 位相の話とか。

幸か不幸か公私ともに多忙過ぎて、お題がない限り中々書くこともない感じだけど、別に飽きてないので、興味があるコメントがあれば今後もまだまだなにか書くと思う。

 

で、そんなコメントで気になったのが位相の話。レコーディングやミックス作業になるとよく出てくる言葉でいろんな人がいろいろ言ってるけど、俺なりの見解を書きたいなと。

 

そもそも位相って言葉がそもそもグルーブっていう曖昧な言葉と同じ領域で捉えられてるんだと思うのね。

 

「位相を合わせない」って言葉に関しての個人的な回答は「絶対にぴったりなんかならないから、基本として頑張ったほうがいいよ」かな。

 

よく2つの波形の画像があってずれてるから、この波の山谷で打ち消しあうから、音が細くなる。つまり、山谷を揃えよう。ってのが一番多い文章だと思う。

 

これね、例えば、ベースのマイクとDIみたいなのはその通りかな。ファイルが2つしか無いし音域も同じ様なもんだから、空気通った分その距離÷音速分遅れるし、そのズレが例の打ち消しあいを起こすから合わせよう。ラインとマイクなら、正直目でできるよね。ズームして頭を合わせればいいから。

 

で、波形の頭を合わせるにもいろいろコツがあって、演奏より前にわかりやすい単発音を入れとけばいいの。クリックに合わしてミュート目の4分音符でブラッシングを入れてもらうとか、そうすると合わせやすい。

 

特にギターやドラムみたいにマイクが多い場合は、単体で音が鳴るメトロノームを鳴らしてその音を録音すると、録りの前や編集の段階でどれだけズレるか(ズレてるか)が確認やすいし、作業効率が一気に上がると思う。

 

ここで最初に戻るんだけど。位相って周波数でもズレからある周波数の波形では合うけど、もっと上の帯域では全然ずれてるってもんなの。後、マイクは反射音も拾ってるからより複雑だから、こういう意味で絶対にぴったりなんて合わない。

 

後、有名な逆相ってやつかな。スネアの裏側は逆相ってのが有名だね。これって物理的に向きが逆だからってことだと思うんだけど、ボトムマイクの位置というか音源との距離によっては100%じゃない。(まあ90%はあってると思うけど。)たまたまボトムに立てたマイクが好きな音がするのが、床ぎりぎりまで離れてたとすると、波形の山谷があっちゃうかも知れないってこと。ドラムのトップマイクがスネアの打面の逆相になるとも結構多いし。もはや録りながらしか合わせらんない。つまり最後は耳と決断力かな。

 

お金と時間がいっぱいあるとすると、道具と環境があればアマだろうとかなりいいとこまで行けるけど、これを逆からいうと、プロはアマの試行錯誤で出す答えに最短距離で行くためノウハウがあり、その時起きた問題点も解決策が浮かぶ分いろいろ早く終わるから、コスパがいい。

 

例えば、海外のレコーディングやソフトシンセ製作の裏側みたいななので、距離を測ってるの見たことがあると思うんだけど、これがさっきの距離÷音速でどれくらい遅れるからここに置こうってのを数学的に出してるやつ。実際はここをスタート地点に何回か録音しながら、細かく位置を詰めてるんだけどね。

 

後、反射と共振に対しても対策をして、ある程度自分たちでコントロールしてる。キックに毛布が被ってたり、タムとスネアが共振をチューニングで避けるとかもそうだね。ここの基準になる数字ってやつも環境によってはベストじゃないので、絶対の数字からどれくらいズラすと収まるかは経験値になってくる。凄腕の調律師やドラムテックって呼ばれる人とかはここが凄いんだよね。ただ数字を合わせるだけならチューナーあれば誰だって出来るけど、プロが居るってそういうことなんだろうね。

 

コメントの人の低音が出ない=位相が合ってないってことですが?(簡単にまとめるこれでいいのかな?)の答えは、半分正解で残りの半分は元々低音を拾うマイクの種類や位置じゃないからです。

 

キックのインのマイクでもっと低音拾いたければ、実際に音の出てるとこころから離れてればいいんだけど、その分余計な回り込みとアタック感が減っちゃう。だから、外のマイクと役割分担した方がいいよってつもりの文章だったよ。

 

もちろん、その上で位相合わせで重要というかもはや基本。さらに最近の低音出てるな〜ってキックは更にサブキックやサンプルを足してるからもう少し複雑かもね。

 

まとめに入ると、位相なんてこことそこは合ってても別のとこではあってないもんなので、プラグインとか使い出すときりないと思う。そのプラグインレイテンシーで使って無いトラックとズレそうだし。

 

なので、まずは録りの段階で上で書いたような目印を付けといて可能な限り波形で合わせる。最初は目である程度したら耳のみでOK。

 

ということで、いつも通り異論他論はあるだろうけど、こっちは実際の話なので今回はここで終わり。

言いたい放題の機材レビューVol.4:アンシミュな話。

最近はバンドものというか、ギターな作業が多いので趣味嗜好が完全にギターキッズになってるので、この辺もさくっと書いておこうかなと。

 

前提条件は、最低でもPAが普通レベル以上。

 

①Fractal Audio

みんな大好きFractalAudioは人生で2回導入して、2回手放してる。ラインの音が良いのと物量がすごいのはわかるんだけど、そんな使わないとこいらないんだよね。制作に使うにしても、本体操作もエディターも好きじゃなくて、まったく手が伸びないから、同じ音ばっか使っちゃうし。後、ツインギターのLiveでもうひとりが生アンプだとまったく勝てなくて、リハ終わりにヘッド買いに行ったこともある。同期バンドとかギターが一人ならベスト。

 

音キャビ:◯

音ライン:◎

操作性:◯

 

②Kemper

音:キャビを鳴らす前提なら現状最強。音の変化も音圧も生感を一番感じる。デフォルトの音はほとんどダメだから、自分でプリセットを集めるのがベスト。エフェクト類があまり増えてかないのも、基本スタンスがヘッドの代替えなんだろうね。bossレベルのことは大体やれるから問題無いけどね。今バンドを組んでツアーをとかになるなら、これを中心に好きなエフェクトボードを組むと思う。

 

余談だけど、昔ikebeかどっかで一番大きいエフェクトボード(記憶が薄れてきたけど、900x600とかだっけかな?)を買って、タクシーのトランクぎりぎりくらいのエフェクトボードを組んでたこともあるくらいエフェクトも好きだったりするんだけど、手元にほぼないことを考えると、自己満の極みみたいな世界だよね。

 

音キャビ:◎

音ライン:◯

操作性:△

 

③Positivegrid  Bias Head

ソフトがあまりにも良かったから、期待外れもいいとこ。初めて弾かしてもらった時にあまりにもラインの音が酷くてビックリした。これは半額で売りますって言われても要らない。結局どのデモもキャビ鳴らしてるから、そういうことなのかな。廉価版KEMPERって感じ。

 

音キャビ:◯

音ライン:△

操作性:◯

 

④Line6 Helix

これ簡単で音がいいから便利ね。キャビを鳴らすならKemper、直PAかラインならFractal だけど、そんなことが気にないくらい操作性がいい。ラインの音もChoptoneとかのIR入れちゃえば大化けする。ぐるっと一周して今の所ここに落ち着いてる感じ。というこで、プリプロとかリハとか、大掛かりじゃないLIVEはこれとギターのみで完結。

 

音キャビ:◯

音ライン:◯

操作性:◎

 

⑤Moore GE-200

個人的にはこれ好きだったな〜。こんなに小さくて安くて、Fractalとかにも別に負けない音してるもん。筐体が小さいから操作性が悪いんだよね。もう少しだけ大きくてもいいから踏み変えの要素が増えたらいいな。小型&安価な感じだと最強だとおもう。これもChoptone化すれば充分レコーディング使える。本体の操作性がもう少しだな。

 

音キャビ:◯

音ライン:◯

操作性:△

 

⑥ZOOM G3N

後輩がこれ安いのに結構良いんですと持ってきたモデル。一瞬で一蹴。ZOOMって昔のイメージからするとかなり良くなったけど、一応仕事なのでこのレベルだとLIVEなら誤魔化しきくけど、レコーディングは正直無理かな。安くていいモノとそれなりの値段するいいモノってやっぱ越えられない壁が有るよね。

 

音キャビ:◯

音ライン:△

操作性:◯

 

⑦Hotone Binary AMP

これも同じく後輩が持ってきたんだけど、悪くない(笑)これで1万後半なら持っててもいいかな。音色の切り替えがほぼない現場ならこれでも行けなくはないと思う。

 

音キャビ:◯

音ライン:◯

操作性:◯

 

あとなんだ?HEAD RASHとかBOSSとかかな。うん、興味すら持てなかったから試してもないや。周りにも一人も持ってないし話題にも登らないから今のところほっておこう。

 

CABシミュは、IR読めちゃうやつは全部IR次第になってくるから、ダミーロードが欲しけれやTorpidoだし、要らなきゃMooerのRADERで充分だと思う。昔はPALMERとかKOCHのも使ってたけど、ああいうアナログなやつはもういいかな。音のバリエーション少なすぎるし、バキってこない。

 

単体機で考えると、今の所はUAのOXが一番音がいいかな。なんの違和感もないってところにつきる。しいて言えばWifiが同時に使えないのが面倒くさいくらい。

 

どうせソフトのアップグレードでいろんな機能やキャビが増えるだろうから、そういう期待も含めて◎。俺の周りの職業ギタリストはみんな買ってたから、やっぱなんか直感にくるものがあるんだろうね。

 

 

ソフト編がめんどくさくなってきたから、もはやぐるっと一周した結果、Mercurialの2個とPugin AllianceのMesaとUAD-2のシリーズのFenderくらいしか使って無い。いつの間にかずっと使ってたBiasをシリーズを使わなくなってるな。

 

ソフトを使う上で絶対的に言えるのはしっかりとしたDIを通すことがお薦め。最近だとRNDIとかTelefunkenとかRADIALとかいっぱいあるけど、個人的にハマったのはアンブレラカンパニーってとこのオリジナルのORGANIZERってやつかTDC-youのBass DIが好き。

 

結局、ギターなんて技量とフレーズのセンスじゃない。いろんなことが出来ます&こんなに入ってます!よりも触たい瞬間に触りたことが簡単に出来るってのが何よりかも知れない。

脱線コラムVol.8:マスタークロックに関して

何でわからないけど、クロックの質問が続いてたので触れてみようかと。

 

俺の遍歴的にはこんな感じ。クロック単体機だけじゃなくて、クロックマスターになってたものも。

Apogee AD8000

Antelope OCX

Benchmark DAC1

Antelope Ecrips&10M

Antelope Ecrips & Toneflake のルビジウム

クロック無し時代

Blacklion MicroClock mk3

な今で、クロックケーブルはここもアコリバ。オヤイデのもいろいろ使ったけど、音は変わるけどそんなに感動しなかったかな。

 

もはやマスタークロックって、本来の役割である複数のデジタル機器のタイミングを揃える為にあったのとは、そもそもの存在意味が変わってるわけで、なんでクロックを使う必要があるのかって人が多いと思う。

 

よくあるのが、主に打ち込みだけだからとか、内部バウンスなのであってもってねー、的な話。

 

その人への回答は、内部バウンスだろうと、ミックス時のモニター環境の差は大きい。さらに録り音にもかなり影響出るからね。

 

モニター環境を整えるはI/Oやモニタースピーカーだけじゃない。ほとんどの人の中心機材であるI/Oの録り音も出音も変えてしまうくらい影響があるポイントだったりする。

 

職人さんが細かい手作業をする際に拡大鏡とかでチェックするのと一緒で、解像度は高い限る。

 

そんなとこまでって思う人、今よりいいI/Oが欲しいのと一緒だからね。で、現状良いI/Oってのも単体は限界があって、そこにアドオンする機材になるのかな。

 

初めてApogeeのADとクロックを使って生楽器、特にパーカッション的なものを録音した時に、こんなにもまあダイナミクスの入り方が違うのかー、コレがプロの機材なのねと痛感したもんです。

 

その後何年かして、一通りの機材も部屋も揃って来たときに、Antelopeが流行り出して、ルビジウムクロックってのに手を出す事になったんだが、このルビジウムってのが凄いのね。ソフトシンセの音の混ざり具合とか、余計な倍音のぶつかりとか、ベロシティによる音の違いとかが今まで以上に見えて、この頃に一気に打ち込みのレベルが上がったと思う。

 

ここで言う打ち込みの上手い下手って、その音数やタイミング、ダイナミクスが適量かってのと、音色の棲み分けだとをちゃんと理解して作業できてるかなんだけど、それがちゃんとやるにはそれなりモニター環境があるにこしたことはない。

 

で、Antelopeのルビジウムよりもって事で、紹介されてToneflakeに行き着いたんだけど、まあこれがもっと凄かった。Antelopeの時点でデジタル感がほぼなくなってたとこに、フルアナログ環境かってくらいの低音と肉厚感が出て、ここから内部バウンスではなくこの音のままDSDレコーダーに落とす様になるわけ。

 

この環境で数年居たんだけど、人間なんかの拍子に飽きちゃうもんで、脱HD環境のタイミングで買ったMetric HaloのULN-8にした時に、余計なクロックとかADDAとか全部手放した。それくらいULN-8のクォリティは完成してたと思う。今も好きだけど、ちょっといろいろ古くさくて使ってない。ちゃんとアップグレートしたらメインに復活するかも知れない。でも、Apolloが楽だから変えないだろうな。すげー良いとは思わないけど、仕事の道具としては秀逸だもん。

 

こっから数年この辺り機材を買うくらいなら、実際の楽器とかソフトシンセとか、曲を書くものにお金をかけてくんだけど、同時進行が多くてトータルリコールが大変で、その最終手段でUADファミリーに逃げ込んだのが2〜3年前かな。

 

結局、仕事柄なくなくHDX環境も復活したんだけど、なんか黒ApolloとHD I/Oの音が似てる気がして、いろいろ試してみたら、Blacklion & アコリバでこれ以上はどうでもよくなった今に至る。他のときにも書いたかもなんだけど、自分の作業場の方がスタジオより音(機材や環境)がいいってことがざらにあって、作業場をこりすぎるとスタジオ行くと残念な気持ちになるんだよね。

 

俺は音だけならAntelope OCX HDもかなりいいと思う。OCXのときの線の細さも解消されてたし。でもAntelopeは音はいいけど、サポートとか最悪で二度使わない。Toneflakeは故障した時の見積もりが高めのアウトボード買えるくらいなので放置中。

 

Blacklionでこのブログにたどり着いた人もいる様ですけど、一言で言えば、Blacklionのクロックはど派手。でもそれが地味で音良くないと思われがちなApolloとかHD I/Oにはちょうどよくて、アコリバでさらに解像度が上がったので、これ以上は趣味の世界だね。

 

余談だけど、代理店のページで褒めてる人ほど使ってないと思う。ほとんどの方知り合いなので間違いないかな。

 

つまり何でも自分の持ってる機材次第になってくるよね。ApogeeとかFocusriteの人だと過剰になるし、RMEの人は他のI/Oほど、変化ないだろうしね。

 

ちなみにApollo TWINのコメントの方、ADATで繋いでみては?

 

プロでも使えるMIXテクニック 実際のMixの流れ編 Vol.16:そもそもの下準備が出来てない人の多さに気づいたので編 追記

久々に書いたら思いのほか反響があって、色々聞かれそうなのでちょっとだけ追記します。

 

まず、下ごしらえって元のデータを適正な素材にするための処理なので、ある意味まだミックス作業ではないかな。

 

ちゃんとしたエンジニアさんが録ったデータって、既にこの辺の処理が終わってて、フェーダー0dbのところである程度音量バランス取れてる。それは録るときに今回のVUのくだりになるような音で録音してるから。自分がレコーディングから携わる場合は、ほぼこの状態になる様に録るのね。それはその続き=ミックスも自分がやるから。

 

で、他人がやるなら(やっぱ自分でやってみたい人って多いから)もう少し余裕をもって、レベルを気持ち大きめというか、全体のバランスよりもしっかり音量を録る様にする。後で好きにバランスが取れるように録り音ではバランスとらずにモニターバック、つまりDAWの中のフェーダーで返しのレベルを作っておくようにしてる。ソフトシンセってこの状態とも言えるよね。

 

この作業は人から来たデータに関して、自分のスタート地点につくために今回の下処理をするってこと。これはトラックの整理(トラックの名前や色とかも)やグループ分け等と同じ感覚でやってるってことです。

 

質問で、この作業をするとステム=バストラックでは収まらないってのがあって、それへの回答はこんな感じ。

 

今回の下ごしらえの段階でトラックフェーダーが0dbなのは、ここ後から過去記事の各トラックの処理に入る訳なの。言うたら今回のシリーズがプロでも使えるMIXテクニック 実際のMixの流れ編 Vol.0みたいな感じ。極論を言えば、下処理が終わったらそのトラックを一旦バウンスとかしちゃって、もともとがそういうものだってことにして、そっから作業をする感じです。

 

つまり、ここから先がミックス作業だからトラックフェーダーや好きなプラグインを使って、各トラックのレベルをコントロールしながら、マスターフェーダーに対してレベルを積んでいく。

 

簡単な例で、1176の基本の位置がインプット10時、アウトプット2時ってのがあるじゃない?この位置でメータの触れ方が変だったら、そもそも入ってきてる信号レベルが変なわけで。そのままやるとツマミの位置も変になるのと同じで、適正レベルの信号じゃなきゃ、いろんなプラグインもノブの位置と出音がリンクしないよってこと。

 

まとめると、なんでも下処理が必要なわけではなくて、意図もなくレベルの低いトラックや以上にレベルが突っ込まれてるソフトシンセとかは、そこでいきなり何かしても結果が良くないから、一旦ちゃんと作業ができる音量(というか、広い意味で音そのものかな)にしてからやると、もっとスムーズに作業が出来る様になると思います。

 

よく書くけど、俺の言ってることを鵜呑みにするんじゃなくて、こんな事言ってるやつがいるから試してみようってのが、書いてる側からすると嬉しいかな。で、やってみて良かったら自分の経験値になって、そこからまた何か思いついて欲しいし、ピンとこなかったら、自分なりのやり方をまた探してくれればいいと思う次第。

 

ちなみに、半分冗談で半分本気ですが、音声と画像をちゃんとつけた本にしたら読む人いるかな?まあ、出せたとしても匿名のままですけどね笑

 

プロでも使えるMIXテクニック 実際のMixの流れ編 Vol.15:そもそもの下準備が出来てない人の多さに気づいたので編 後半 ※5/9追記

さて、前回が概要みたいなもんだから、こうやると意味がわかって応用できるよ的な感じで。

 

WAVESSSL CHANNELでも、APIのVisionでもいいから、インプットレベルのノブとアウトプットのノブがちゃんとあり、それぞれのメーターがあればなんでもOK。

 

この辺も持ってなければ、どんなDAWにも入ってるトリム系のプラグインとVUメーターがあれば通じると思う。理解すれば、道具がなくても同じ様なことを意識すればいいからね。そこがプロとアマの差かな。まあ、プロとアマの境目なんていないんだけ、個人的な見解をざっくりいうと、技量だけではなく人間関係や金銭関係も含めて、ちゃんとやれる人がプロね。

 

本題に戻ろう。

 

ギターやソフトシンセのドラムの音がしょぼいって人を例にすると、だいたいこんな感じが多いんじゃないかな。

 

プラグインインプットが全然触れてない=VUも全く動いてない。

→なのにEQとかコンプでなんとかしようとしている。

→だけど、トラックフェダーのメーターは結構上がってる。

 

②もしくはその逆。プラグインインプットが思いっきり振ってる=VUも振り切り気味。

 

簡単な②はまず、録音レベル大丈夫かな?ここまで基本的な話はしないくていいよね。ゲインが高いかもしくは無駄な低音が多いとか、そういうのだから適正レベルで録れば問題ない。

 

人から来たもう録り直せないデータや馬鹿みたいにデフォルトの音量が高いソフトシンセとかは、まずそのトラックをソロにしてVUがどれくらい振ってるか見て、VUの-3db~-5dbくらいに収まる様に調整する。調整するのは以下のどれかでいけるかな。

 

※5/9追記 ここら辺をもう少し書かないとうまくいかないみたいなので追記します。

波形のボリュームあげるか、SSL Channelで言えば、インプットレベルのノブでそのプラグインインプットメーターの0db近辺にしっかり調整するのがもっとも大事。適正レベルにするってそういう事ね。ここが通じてない人がいそうだったので。

後、-3db~-5dbくらいってのも楽器によるのね。今回はギター前提で話してるから、ドラムだともう少し低くなっても問題ないです。要はVUがそれなりに触れてない音はしょぼい=振れるような音にしていこうってことです。

 

①大体のDAWで出来るトラックの波形自体のボリュームを触る

②トリム系のプラグインを挿す。

③ソフトシンセのアウトプットボリュームを触る。これは下げることしか無いと思うけど。

 

ちなみにこの時のトラックフェーダーは絶対0dbね。ここで触りだすと分からなくなるから。

 

 

①の場合が、音がしょぼい大体の理由

 

まず、さっきと一緒でインプットのレベルを適正に調整する。ね、これだけじゃうまくVU振れないでしょ?上手く触れている人は元音が結構ちゃんとしてるってこと。

その人はちょっと待っててもらって、触れなかった人はこんな感じをやってみて。

 

①EQで200〜1KHZくらいで、音の太さが出るところを緩めのQでしっかりとブーストする。音によっては複数箇所あるかも知れない。ギターやスネアは200〜300hz近辺になんか居る。700〜800hzくらいにもポイントが居ると思う。それより上の帯域は音のキャラクターは変わるけど、音の太さとかに対して影響がない。抜けは2Khz周辺をゆるくブーストだけでいいよ。今はトラックの下ごしらえであって、楽曲に対するMix作業じゃないのを忘れないで。

 

②①の後にコンプで変なピークをしっかり整える。ここはたまに出てくるピークのみに引っかかる様なセッティングでいこう。

 

この2つを行うと、トラックフェーダーのメーターの位置がほとんど変わらくても、1.5〜2倍音が太くなって、存在感が出てくるはず。やっとここが本当のスタート地点。

 

で、トラックフェーダーは0dbのまま、プラグインのアウトプットフェーダー (無いならトリム系プラグイン)で、メーターが過去に説明したレベルに近づくように調整する。ここは過去記事を読み込んでくださいな。この下りがあるから、冒頭の卓系のプラグインが使いやすいんだよね。もちろん、好きなプラグインでの合わせ技でもいい。要はこういうことに気を付けて行くと仕上りが変わってくるってこと。

 

なんで、トラックフェーダーは0dbのままにしたかという、ここから先オートメーションとか書いたりするから、下ごしらえの段階は全トラックが0dbので音量バランスが取れてることが理想的なんだね。まあ理想的っていうけど、アナログ卓でミックスしてた頃は基本中の基本だったんだけどね。 

 

前半でいったいきなりEQとかCOMP挿すなってのはこういうことね。こういう下ごしらえが出来てないと、正常に動作しないのはハードもソフトも一緒。

 

次のテーマは未定なので、何か質問というかお悩みを頂ければ隙間みて書いてみます。

 

 

 

プロでも使えるMIXテクニック 実際のMixの流れ編 Vol.14:そもそもの下準備が出来てない人の多さに気づいたので編 前半

これ以上特に書かなくてもだいたい分かるかなーと思って、ちょっとサボってたんだけど、最近よくある相談や送られてくるファイルで気になることがあって「ミックスとか音が細い原因って完全にそこじゃない?」ってのがあったので。

 

アンシュミのギターの音が細いとか、ドラムの音が抜けないとか、全体の音のバランスが崩れやすいとか、、、まあいろいろあるんだけど。そのトラックのVUってどれくらい触れてるかい?後、プラグインの入力と出力のレベルも適正レベルかな?

 

はい?って人多いと思うんだけど、ここのが最大のキモかも知れない。こっちは意識もせずに常に確認してるから説明の必要性を感じてなかったけど、知らなきゃ知らないよね。

 

例えば、コンプに付いてるメーターのGRは絶対見るとして、インプットとアウトプットのレベルみてる?なんで、あるのかがわからないと見ないよね。ハードウェアで育った世代(何度も言うけど、俺、30代ね)って、ここを合わせていかないと、絶対に音が良くならないのを無意識に知ってる。いろんな機器をミキサーに入れて、適正レベルに

揃えてから作業をするんだけど、DAWのミキサーにはこの適正レベルに合わせるつまみがない。

 

ならどうするかというと、まずはマスタートラックにVU系のプラグインを挿してみよう。出来ればハードのVUのほうが反応いいけどね。まずは意味がわかればいいので。

 

ちなみに個人的にはVU系プラグインならこれが一番感覚があうかな。(http://www.tb-software.com/TBProAudio/mvmeter2.html)さらに無償だし。

 

VU無いところで作業するときとかにダウンロード出来るようにDropboxインストーラー入れてある。このご時世、都度ダウンロードすればいいじゃんって思うけど、いざってときに製品名覚えてないからこうしてる。今も一回インストーラーみて、製品名を確認してるしね。。

 

まずそのトラックをソロにしてVUがどれくらい振ってるか見て、全然触れてないなら、VUの-3db~-5dbくらい触れるまでトラックの波形のボリュームをあげる or トリム系のプラグインで純粋にボリュームをあげる。この状態で出音がクリップするなら、トラックのフェーダーを下げといて。

 

このレベルの信号が来て初めて、コンプやEQがちゃんと適正に反応するのね。VUの-3db~-5dbってのは大体の値で、その辺まで針が触れてない音は、どうやっても音が細い。もちろん触れすぎは録音レベルがでかすぎる=録りで失敗してるので、逆に下げる所から始める。

 

こういった調整をしてないのにいきなりプラグイン挿しても、ノブの位置程掛かって無くて、それぞれの道具の役割を果たしてないってことなのよ。

 

次にそれぞれをどうするかを書くので、まずはここまでを確認してみて。

 

勉強するのにお薦めはプラグインは、WAVESSSL Channnelかな。何でかっていうと「THE ミキサー」だから。

 

インプットレベルのノブとアウトプットのノブがちゃんとあり、それぞれのメーターがあるから、今回の意図を確かめやすいのね。アウトプットのノブがあるプラグインは多いんだけど、インプットって意外とないのよ。 

 

では、次回。

プロでも使えるMIXテクニック 実際のMixの流れ編 Vol.13:上物編 コード楽器の住み分け

年明けの案件の終わりがいろいろ見えてきて、余裕が出てきたから久しぶりに本線を。

 

前回まででリズム、ベース、歌と来たわけだけど、この3つの要素だけで充分聴けるレベルの曲やミックスじゃないとダメだと思う。これ以外って、簡単に言えばそのジャンルや曲を彩る為の装飾ね。もちろんここも重要だけど、人気が出た曲ほどオケはシンプルだったりする。

 

上物=装飾品と捉えて、外見(服装かな?)で考えてみると、ちょっと毒舌になるけど、服装が地味な子がアクセサリーだけ高いの付けてるとか、ダサさが増すじゃん。ちょっとズレは好みの問題だけど、そういう事じゃなくて、そもそもの素材やジャンルを無視した過剰な装飾品の足し算は、結局マイナスを生んでる。

 

最近実際にあった案件で、ドラムとベースを同時にレコーディングと歌のレコーディングまで担当したんだけど、本人達が(と言うかギター)がどうしても自分の家で納得行くまでやってきたいと。その彼はリーダーらしく、歳もそれなりで色んな機材を買えるらしいんだが、冷たく言うと腕が無いのを機材で埋めてるタイプね。よくいるでしょ(笑)

 

まあ結局、家でやってきた作業の全部がボツで、スタジオでやり直しなって、予算もリリースのタイミングも余計に掛かった案件だったね。

 

どんなデータかというと、ギターが1人なのに、アコギが二本(ストロークとリード) 、エレキが四本(バッキングが二本、リードが二本)あって、それぞれが全く噛み合ってなくて、アコギとエレキのストロークすらあってないレベル。更にこのバンドは上手いキーボードの人がいて、既にピアノとオルガンが程よく入ってるから、更にズレが目立つわけだ。つまり、人の音を聞いてないどころか、自分の別テイクも聞いてないってこと。これは極端な例だけど、コード楽器が過剰なアレンジって本当に多い。

 

前にも書いたけど、ミックスの前のアレンジとレコーディングがミックスのクオリティのほとんど占めてる訳で。あえて書くなら、アレンジ5割、レコーディング3割、ミックスで出来ることなんて所詮2割程度 だと思う。それくらいの気持ちの配分って事ね。

 

さて、上物の処理に入ろう。前置きが相変わらず長いね。

 

今までの三要素(リズム、ベース、ボーカル)以外に一番重要なパートを決めよう。トラック系ならシンセとかエレピとか、バラードならピアノやストリングス、バンドものならギターとかだよね。言い換えると比較的にずっと鳴っている音だね。

 

何トラックも上物があってもとりあえず1位と2位を決める。パートって個別のトラックじゃくて、ギターのバッキングとか、ピアノ、シンセ、ストリングスとかってことね。今までの感じが分かってると、BUSにまとまってるはず。

 

で、そうやって選んだその曲を彩る基本をしっかり作って行くことが、その先に向けて重要。

 

上物処理の基本は先の三要素を邪魔しないようにしながら、いかにカッコいい音にするかだと思う。順位を決めて音を決め込んで行くと、必要無かった音が意外と出てくる。派手なことをあんまりしないのに上手いと言われるプレイヤーはここのオケに対する自分のパートのバランス感が素晴らしい。アレンジャーがミックスもするタイプのメリットはここで戻れるとこだよね。

 

実際にどうするかって言うと、この部分は過去のシリーズも合わせて読んで下さいな。

 

個人的な手法の基本として、まず1つ1つの上物トラックの音をソロで強い音にする。次に三要素と一緒に聴き、上物の邪魔な要素を削っていく。例の周波数と時間軸ね。この時三要素のボリュームとかを触らないのが鉄則で、基準を触るとバランスがどんどん崩れるかね。

 

ここは最初から他の音を聞きながら作業しないと意味がない的な反論があるかもしれないけど、こっちの方が好み。実際にやるとそうなんだけど、この回り道の方が仕上がりが丁寧になるからあえてやりたい。

 

後ろに下げたい音とかも、一旦しっかりした音にしてから音の前後を作る様にしている。その方が後ろ下がった音もちゃんと存在感があるからね。

 

音の下げ方のポイントは、現実でどうなれば音が遠く聞こえるかを再現すること。離れた場所にあるだけで音そのものは変化しないから、まずしっかりした音を作る。で、それが遠くで鳴るってことでその輪郭がぼやけてくるわけだから、音のアタックやハイをと削ったり空間系のブリディレイ等で距離や位置を調整する。

 

下処理をしないで、いきなり空間で処理しようとする埋もれるんだよね。後ろにしたい音がすぐに聞こえずらくなっちゃう人はここに気をつけよう。

 

更にMS系のプラグインとかで、センター音だけを更にぼやかすと、空間の構築が上手く行くと思う。後、あえてS1みたいなボチボチのクオリティのwidth系で位相を崩すのも後ろに下がってくかな。

 

今回のまとめとして、何度も言うけど、ミックスの基本は完全なアレンジがなによりも重要。